もの忘れが気になるときに相談したいこと
公開日: 最終更新日:2026.08.28
加齢による「自然なもの忘れ」と「注意したい変化」の違い
「うっかりが増えた」「同じことを何度も繰り返し聞いてしまう」——日常でもの忘れが気になると、「もしかして認知症?」と不安になりますよね。まずは、自然な加齢現象か、医療機関への相談が必要な状態かの違いを知ることが第一歩です。
| 項目 | 加齢によるもの忘れ | 注意が必要なもの忘れ |
|---|---|---|
| 忘れ方 | 体験の一部(ヒントで思い出せる) | 体験そのもの(食べたこと自体を忘れる) |
| 自覚 | 「忘れやすくなった」と自覚・心配している | 自覚がなく、指摘されると怒ったり繕ったりする |
| 生活影響 | メモなどを活用して支障なく生活できる | 日付や場所が分からなくなり、生活に支障が出る |
もの忘れの原因は「認知症」だけではありません
「もの忘れ=認知症」と思われがちですが、心や体の不調が影響して記憶力や集中力が低下しているケースも多くあります。
- ストレス・うつ病(仮性認知症): 心の疲労や落ち込みによって、脳の働きが落ちている状態です。精神面のケアや環境の改善によって症状が回復するケースがあります。
- 睡眠障害や身体の不調: 慢性的な睡眠不足、甲状腺などの身体疾患、あるいは現在服用しているお薬の影響で、一時的に認知機能が低下している場合もあります。
受診の目安と受診前に準備しておくと良いこと
「仕事や家庭生活でミスが増えて支障が出ている」「ご家族から心配されている」と感じたら、一人で抱え込まず専門医にご相談ください。
受診する際は、以下のポイントを事前にメモしておくと診察がスムーズです。
- いつ頃から気になり始めたか(例:半年前から徐々に、など)
- 具体的なエピソード(例:買い忘れが増えた、約束を忘れる、物の置き場所が分からない)
- 現在服用中のお薬(お薬手帳をご持参いただくのがおすすめです)
当院での鑑別・診療アプローチ
もの忘れの背景には様々な要因が絡み合っているため、当院では丁寧な対話と適切な検査を通じて原因を一つひとつ紐解きます。
- 心身・生活背景への多面的検査: お悩みをお伺いする問診のほか、必要に応じて心理検査や血液検査を行い、うつ状態・身体疾患・栄養状態・認知機能の影響を多角的に調べます。
- 「治るもの忘れ」の見落とし防止: うつ病や生活習慣、薬剤影響などが原因の場合、お薬の調整や生活改善、メンタルケアを通じて記憶力や集中力の回復を優先的に目指します。
- 否定しない親身な対応: 「気のせい」「歳のせい」などと片付けず、ご本人やご家族が抱く不安に寄り添い、今後の過ごし方やサポート方針を一緒に考えていきます。
「こんな些細なことで相談してもいいのかな」と迷う必要はありません。もの忘れの原因を早期に特定し、安心して過ごせる生活を取り戻すお手伝いをいたします。どうぞお気軽にご相談ください。