パニック発作が起きたときに知っておきたいこと
公開日: 最終更新日:2026.08.11
パニック発作が起きたときに、まず知っておいてほしいこと
「突然、胸が激しくドキドキして息が吸えなくなった」「『このまま死んでしまうのではないか』という猛烈な恐怖に襲われた」——このような恐ろしい体験をし、不安でたまらない日々を過ごしていませんか?
まず最初にお伝えしたいのは、パニック発作によって命を落としたり、狂ってしまったりすることは絶対にないということです。パニック発作は、脳の警戒アラート(自律神経)が何らかのきっかけで誤作動を起こし、身体が一時的に「超・緊急事態モード」になっている正常な防衛反応です。決してあなたの「意志が弱いから」「精神的に脆いから」ではありません。
発作が起きたその場でできる「応急的な対処法」
発作が起きるとパニックになりがちですが、以下のステップを思い出すことで、波が引くのを安全に待つことができます。
| 対処のステップ | 具体的に意識すること・やり方 |
|---|---|
| ① 「命に別状はない」と心でつぶやく | 発作は自律神経の一時的な誤作動であり、通常10分〜30分程度で自然とピークを越えて落ち着きます。 |
| ② 「吐くこと」を意識したゆっくりした呼吸 | 息を吸おうとしすぎると過呼吸になります。「ゆっくり細く息を吐き出す」ことに意識を集中させます。 |
| ③ 安全な場所に移動し身体を預ける | 可能であれば座ったり壁によりかかったりして、身体の力を抜き、時間が過ぎるのを静かに待ちます。 |
受診の前に準備しておくと良いこと
「発作が起きていない時に受診してもいいのかな」と迷う必要はありません。受診の際は、以下のポイントを簡単にメモしてお持ちいただくと診察がスムーズです。
- 発作が起きた時の状況や場所(電車内、人混み、会議中、自宅でリラックス時など)
- 発作のときに出た一番苦しかった症状(激しい動悸、息苦しさ、めまい、冷や汗、吐き気など)
- 「また起きたらどうしよう」という不安(予期不安)や、避けたい場所があるか
- 他科(内科・循環器内科・救急等)での検査結果や現在服用中のお薬(お薬手帳をご持参ください)
当院でのパニック・不安発作への診療アプローチ
当院では、これまで恐怖や不安に必死で耐えてこられた患者様のお気持ちにどこまでも寄り添い、安心して心を開いていただける診療を心がけています。「気のせい」「考えすぎ」などと片付けず、お体と心の両面から主治医としてサポートいたします。
- 身体疾患を見逃さない多角的な鑑別: 丁寧な問診に加え、必要に応じて血液検査(甲状腺機能・貧血・隠れ鉄欠乏フェリチン・栄養状態等)や心理検査を行い、発作や動悸の背景に甲状腺疾患や貧血などの身体的要因が隠れていないかを多角的に確かめます。
- 体と心に優しい段階的な治療提案: 突然の発作や「また起きるのでは」という不安(予期不安)を安全に抑えるお薬や、自律神経を整える漢方薬の調整、無理のないステップで安心感を広げるメンタルケア(認知行動療法的アプローチ)を組み合わせます。
- 主治医としての休職・復職・環境調整サポート: 発作や予期不安により通勤や勤務の継続が著しく困難な場合は、即日の休職診断書発行や傷病手当金の手続きを行い、復職時にも会社・産業医へ向けた具体的で実用的な環境調整意見書(時差出勤や業務配慮等の記載)を発行いたします。
「またあの発作が来たらどうしよう」と一人で恐怖に耐え続ける必要はありません。発作の波をコントロールし、安心して生活できる毎日を取り戻せるようお手伝いいたしますので、どうぞ気軽にご相談ください。