全般性不安障害とは
公開日: 最終更新日:2026.08.11
「全般性不安障害(GAD)」とはどのような状態か?
「特定の理由はないのに、常に『何か悪いことが起きるのでは』と胸騒ぎがする」「仕事や家族、将来の心配が次々と浮かんできて頭から離れない」「いつも体に力が入っていて、心が休まる時間がない」——このようなつらさを抱えてご自身を責めていませんか?
全般性不安障害(GAD:Generalized Anxiety Disorder)は、日常のさまざまな出来事や活動に対して、過剰でコントロールできない不安や心配が長期間(目安として6ヶ月以上)続く疾患です。これは脳内の神経伝達物質(セロトニンやGABAなど)の不調や自律神経の過緊張によるものであり、決してあなたの「気が弱いから」「取り越し苦労をする性格だから」ではありません。
全般性不安障害で出やすい「心と体の不調サイン」
全般性不安障害では、精神的な不安感だけでなく、常に警戒モードが続くことによる身体的な「過緊張症状」が強く現れるのが大きな特徴です。
| 分類 | 主な症状と具体的な困りごと |
|---|---|
| 心の変化(精神症状) | ・絶え間ない不安感、恐怖感、取り越し苦労、焦り感 ・「心配を止められない」こと自体に対する焦りやイライラ ・集中力が途切れやすく、仕事や作業に手がつかない |
| 体の変化(身体・過緊張症状) | ・頑固な首こり、肩こり、背中の張り、締め付けられる頭痛(筋緊張) ・喉の詰まり感(ヒステリー球)、息苦しさ、ハアハアと呼吸が浅くなる ・布団に入っても心配ごとが頭をめぐり眠れない(不眠)、夜中に目が覚める |
受診の前に準備しておくと良いこと
「心配性くらいで受診してもいいのかな」と躊躇する必要はありません。受診の際は、以下のポイントを簡単にメモしてお持ちいただくと診察がスムーズです。
- 普段どんな心配ごとで頭がいっぱいになりやすいか(仕事、家族、健康、将来など)
- 一番困っている心身の不調(不眠、首こり・頭痛、息苦しさ、集中力低下など)
- 日常生活や仕事にどのような支障が出ているか(効率が落ちた、疲れ果てている等)
- 現在服用中のお薬や他科での受診歴(お薬手帳をご持参ください)
当院での全般性不安障害への診療アプローチ
当院では、これまでお一人で不安を抱えてがんばってこられた患者様のお気持ちにどこまでも寄り添い、安心して心を開いていただける診療を心がけています。「気にしすぎ」「考えすぎ」などと片付けず、お体と心の両面から主治医としてサポートいたします。
- 身体疾患を見逃さない多角的な鑑別: 丁寧な問診に加え、必要に応じて血液検査(甲状腺機能・貧血・隠れ鉄欠乏フェリチン・栄養状態等)や心理検査を行い、強い不安感や疲労感の背景に甲状腺疾患などの身体的な要因が隠れていないかを多角的に確かめます。
- 体と心に優しい適切な治療提案: 脳の過剰な警戒アラートをやわらげるお薬や、自律神経を整える漢方薬の調整、不安の波と付き合うメンタルケア(認知行動療法的アプローチ)を組み合わせ、心が安心できる余裕を取り戻します。
- 主治医としての休職・復職・環境調整サポート: 絶え間ない不安や不眠により勤務の継続が著しく困難な場合は、即日の休職診断書発行や傷病手当金の手続きを行い、復職時にも会社・産業医へ向けた具体的で実用的な環境調整意見書を発行いたします。
「心配性な性格だから仕方ない」と一人でプレッシャーに耐え続ける必要はありません。絶え間ない不安を和らげ、安心して毎日を過ごせるようお手伝いいたしますので、どうぞ気軽にご相談ください。