仕事でミスや遅刻が続くときに考えたいこと
公開日: 最終更新日:2026.08.11
仕事での「ミスや遅刻」は、気の緩みや努力不足ではありません
「気をつけているのに不注意なケアレスミスが減らない」「朝起きられず遅刻を繰り返してしまう」「優先順位がつけられず締め切りに間に合わない」——このように仕事で失敗が続き、自分を責めていませんか?
ミスや遅刻が突発的・慢性的に続く背景には、脳の不調(うつ病や適応障害による注意集中力の低下)、発達特性(ADHD等の注意・実行機能の傾向)、睡眠障害、あるいは身体的疾患(甲状腺・貧血等)が潜んでいる可能性が高く、意志の力や根性論だけで解決するのは困難です。
ミスや遅刻を引き起こす主な原因とチェック表
何が原因でミスや遅刻が起きているのか、ご自身の状態を整理してみましょう。
| 考えられる原因 | 主な症状・特徴的なサイン |
|---|---|
| 発達特性の傾向(ADHD等) | 昔から不注意なミス・物忘れが多い、時間管理や優先順位づけが苦手、マルチタスクでパニックになる |
| うつ病・適応障害 | 以前はできていた仕事でケアレスミスが増えた、集中力や判断力が著しく低下、気分の落ち込みや強い疲労感 |
| 睡眠障害・生活リズム不調 | 夜眠れず朝起き上がれない、日中に猛烈な眠気に襲われて作業効率が急激に落ちる |
| 身体的要因(貧血・甲状腺等) | 鉄欠乏(隠れ貧血)や甲状腺機能低下により脳へ十分な酸素・エネルギーが行き渡らず、強い倦怠感や頭のモヤモヤが続く |
受診の前に準備しておくと良いこと
「仕事のミスくらいで受診してもいいのかな」と躊躇する必要はありません。受診の際は、以下のポイントを簡単にメモしてお持ちいただくと診察がスムーズです。
- 具体的にどんなミスや遅刻で困っているか(うっかりミス、締め切り遅れ、朝起きられない 等)
- その不調は「最近始まったもの」か「昔から続いているもの」か
- ミス・遅刻以外に気になっている心身の症状(不眠、強い疲労感、頭痛、胃痛、気分の落ち込み)
- 他科(内科等)での受診歴や現在服用中のお薬・お薬手帳
当院での鑑別・就労サポート
当院では、これまでお一人で不安やプレッシャーを抱えてがんばってこられた患者様のお気持ちにどこまでも寄り添い、安心して心を開いていただける診療を心がけています。
- 多角的な検査による根本原因の見極め: 丁寧な問診に加え、必要に応じて心理検査(WAIS等の得意・不得意の確認)や血液検査(甲状腺・貧血・フェリチン・栄養状態等)を行い、精神面・身体面の両方からミスや遅刻の要因を特定します。
- 体と心に優しい適切な治療・環境アプローチ: 睡眠や自律神経を整えるお薬・漢方薬の調整、脳の負荷を減らす具体的な仕事の工夫や自己理解(説明書づくり)を提案します。
- 主治医としての休職・復職・環境調整サポート: ミスや遅刻が原因で仕事の継続が著しく困難な場合は、主治医として即日の休職診断書発行や傷病手当金の手続きを行い、復職時にも会社・産業医に向けた具体性のある環境調整意見書(業務軽減や配慮事項の記載)を発行します。
「自分が怠けているだけだ」と諦める必要はありません。一人で抱え込まず、安心して働ける環境を取り戻すために、どうぞ気軽にご相談ください。